モバイルバッテリーを買うとき、まず気になるのは発火・液漏れのリスクではないでしょうか。電解質をゲル状にして安全性を高める「半固体電池」をうたう商品が増えていますが、業界共通の定義があるわけではなく、メーカーによってアプローチも表現の強さもさまざまです。

半固体を選ぶメーカーがある一方で、Anker のように従来型のリチウムイオン電池を改良する方向で安全性を高めているメーカーもあります。 どちらが優れているとは言い切れませんが、各社が発火・発熱を抑える技術をそれぞれ工夫しているのが実情です。

さらに、飛行機に乗るなら、もうひとつ確認しておきたいことがあります。持ち込めるかどうかは容量ではなくWh(ワット時定格量)の記載があるかどうかで決まり、JAL と ANA は Wh が確認できないモバイルバッテリーは運べないと明記しています。2026年4月24日からは機内での充電も禁止になりました。何を見て選ぶのか、順番に書きます。

半固体電池は、普通のバッテリーと何が違うのですか?

電解質をゲル状にして液体の割合を減らし、発火や液漏れのリスクを抑えようとする技術です。

半固体という言葉に業界共通の定義があるわけではありませんが、UGREEN・CIO・モッテル・MATECH など、名の知れたメーカーがすでにこの技術で商品を出しています。同じ容量帯で比べると、一般的なリチウムイオン製品よりおよそ1.6〜1.75倍の値段がつくのが実情で、出力の差はほとんど出ていません。

メーカーによってアプローチが違います

半固体を選ぶメーカーがある一方で、Anker のように従来型のリチウムイオン電池を改良する方向で安全性を高めているメーカーもあります。 Anker は半固体電池や全固体電池といった新素材の採用には慎重な姿勢を取っていて、代わりに独自開発の「NLB(Neo Lithium-ion Battery)」という改良型リチウムイオン電池で、2026年春に「Anker史上最高の安全基準」をうたう新製品を出す予定です。満充電のセルに鋼鉄の針を刺しても発火・爆発しないかを確認する「釘刺し試験」への対応、秒単位で電圧を監視するBMS、異常な発熱を検知すると即座にシャットダウンする機能、燃え広がりにくい難燃性の外装素材などを組み合わせています。

半固体を選ぶ MATECH は、「PowerBlade 10000 SemiCore」で、釘を刺す・車で踏む・熱い箱に入れるといった耐久試験に耐えたことを紹介しています。半固体か、改良型リチウムイオンか。どちらが優れているとは言い切れませんが、各社が最新の技術で発火・発熱をできるだけ抑えようと工夫している、というのが実情です。

発火を抑える2つのアプローチ。半固体電池は電解質をゲル状にして液体の割合を減らす方式でUGREEN・CIO・モッテル・MATECHが採用。改良型リチウムイオンはセルと外装を見直して従来の電池を鍛える方式でAnkerが独自開発のNLBで採用。どちらが優れているとは言い切れない

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ショップ:アンカー・ダイレクト楽天市場店

¥11,990 税込・2026年8月時点の価格

Anker が独自開発した NLB を採用した製品です。満充電のセルに釘を刺しても発火しないかを確認する試験に100%通過と説明文にあり、セルの釘刺し・加圧試験、筐体の燃焼試験もクリアしたと書かれています。秒単位で電圧を監視するバッテリーマネジメントシステムはアプリで状態を確認でき、買い替えの目安も分かります。10,000mAh・厚さ約15mm・重さ約215g。

ただしこの製品にも、Wh の記載は見当たりません。 半固体をうたう製品だけでなく、Anker のように安全性を前面に出す製品でも Wh 表記が抜けることがあります。メーカーやブランドの信頼度に関係なく、飛行機に持ち込む予定があるなら Wh の記載があるかどうかを商品ページで別途確認してください(後半で詳しく書きます)。

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MATECH のこの製品にも、公式の発表に Wh の記載は見当たりません。半固体をうたう製品は Wh 表記が抜けやすい傾向があります。

公称値の比べ方には注意が必要です

サイクル寿命は、あるメーカーが半固体を約1000回、別のメーカーは約2000回としています。同じ言葉を使っていても数字が異なるのは、各社が独自の試験条件で検証しているからです。実際、バッファローはセルメーカーが示した「2,000サイクル」という仕様をあえて採用せず、5時間かけて充電・放電する試験条件が実際の急速充電とはかけ離れているという理由で、より保守的な数字を公表しています。公称値を横並びで比べるときは、同じ条件で測られたものかどうかに注意してください。

また、電池の種類を変えても回収は起こります。CIO は2025年1月に20,518台を自主回収しましたが、原因は負極スラリーの粘度が基準を下回ったという製造工程の問題で、電池の種類そのものによるものではありません。新しく作られたバッテリーほど、その時点での最新の安全技術が入っている可能性が高く、逆に古いバッテリーには劣化のリスクがあります。 半固体かどうかよりも、製造年やメーカーの品質管理体制も選ぶ材料になります。

公称値は同じ条件で測ったとは限らない。メーカーごとに試験条件が違う。新しいほど安全な技術が入っている。古いバッテリーには劣化のリスクがある

「燃えにくい」と「燃えない」は表現の強さが違います

売り場の表現は段階に分かれています。控えめなのが「燃えにくい」「発火しにくい」、次が「発火リスクほぼゼロ」、いちばん強いのが「燃えない」「発火しない」という断定です。半固体をうたう商品の中には、この断定を商品名に使っているものもあります。オウルテックのように、公式サイトで「燃えにくいのであって絶対に燃えないわけではない」という趣旨の但し書きを添えているメーカーもあります。商品名の強い表現をそのまま受け取るのではなく、メーカー自身がどこまで言い切っているかを商品ページで確認しておくと安心です。

半固体であっても、飛行機の扱いは変わりません。国土交通省の定義では、半固体電池もリチウムイオン電池の一種としてモバイルバッテリーに含まれます。JAL・ANA の手荷物ページに「半固体」という区分は出てきません。個数も容量の上限も、従来のリチウムイオンと同じです。 もうひとつ、飛行機に乗るなら気にしておきたいのが、Wh の記載があるかどうかです。

飛行機に乗るなら、もうひとつ確認。商品ページにWhの記載があるかどうか。あれば持ち込みの判断ができる。なければ候補から外す。容量の大小は関係ない

モバイルバッテリーが空港で止められるのは、どういうときですか?

Wh(ワット時定格量)が確認できないときです。

JAL は制限のあるお手荷物のページで「Wh数が確認できない場合は輸送の可否を判断できないため、輸送できません」と書いています。ANA も機内持ち込みに注意が必要な手荷物で、Wh が不明なものは 160Wh を超えるものと同じ扱いになり持ち込めない、と明記しています。

見落としやすいのは、容量の大小と関係がないという点です。10,000mAh の小さなバッテリーでも、数字が確認できなければ規定上は「判断できないもの」に分類されます。実際に何 Wh かではなく、その場で確認できるかどうかが問われています。

だから、買う前に商品ページで Wh を探すことになります。書いていなければ候補から外す。判断はこれだけです。

mAh から Wh を出す式

Wh = mAh × 電圧(V) ÷ 1000

国土交通省が挙げている例は 27,000mAh × 3.7V = 99.9Wh です。

ただし電圧は製品によって違い、3.6V〜3.85V の幅があります。同じ 10,000mAh でも、36Wh の製品と 38.5Wh の製品があります。100Wh の境界付近では、この差で区分がひとつ変わります。27,000mAh は 3.7V なら 99.9Wh ですが、3.85V なら 103.95Wh です。

計算は目安にして、最後は製品に書かれている数字を見てください。 空港で通用するのは、自分の計算ではなく製品の表示です。

Wh を書いている商品から選びます

Wh を書いている製品には、ひとつ共通点があります。電圧まで併記していることが多いという点です。「3.85V 10000mAh(38.5Wh)」のように書いてあれば、自分で検算できます。

MOTTERU MOT-MBSS10002 10000mAh

ショップ:MOTTERU ダイレクト 楽天市場店

4.8(186件のレビュー)
¥7,980 税込・2026年7月時点の価格

説明文に「本製品のバッテリー容量は『38.5Wh』となります」と書かれています。買う前に、商品ページ上で数字を確認できます。 保証は2年、JBRC に加盟しているので、使い終わったあとの持っていき先も決まっています。

一方で、商品名の「発火リスクほぼゼロ」は自社試験にもとづく表現で、独立した第三者が検証した資料は確認できていません。この言葉を理由に選ばず、Wh・重さ・保証で判断してください。

◎ ここが良い

  • 説明文に「38.5Wh」を明記
  • JBRC の回収対象で、処分の持っていき先が決まっている/保証2年

△ 気になるところ

  • 商品名の「発火リスクほぼゼロ」を裏づける第三者検証は確認できない
  • 同じ 10,000mAh の一般的な製品より高い

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オウルテック 準固体 10000mAh(Web限定)

ショップ:オウルテックダイレクト

4.7(96件のレビュー)
¥4,980 税込・2026年7月時点の価格

仕様欄が「リチウムイオン電池 3.85V 10000mAh(38.5Wh)」と、電圧まで含めて書かれています。 10,000 × 3.85 ÷ 1000 = 38.5 で、数字が合っていることをその場で確かめられます。残量は1%単位の表示です。

気をつけたいのは、同じ型番でも扱う店舗によっては Wh が書かれていないことです。製品を作るのはメーカーでも、商品ページの説明文を書くのは店舗です。別の店で同じ製品を見つけたら、そのページに数字があるか見直してください。

◎ ここが良い

  • 仕様欄に「3.85V 10000mAh(38.5Wh)」と電圧まで記載
  • 残量が1%単位で表示される

△ 気になるところ

  • 同じ型番でも、扱う店舗によっては Wh が書かれていない
  • 保証は1.5年(2年のメーカーもある)

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大容量を選べば、旅行では安心ですか?

逆に、持ち込めなくなることがあります。

50,000mAh をうたう製品は、3.7V で換算すると約185Wh です。160Wh を超えるものは、機内持ち込みも預け入れもできません。 つまり飛行機に持っていけない計算になります。

30,000mAh で約111Wh、40,000mAh で約148Wh。こちらは持ち込めますが「100Wh 超〜160Wh 以下」の枠に入り、1人2個までという上限と、カメラなどの予備電池との合算の数え方が加わります。空港でその場で説明できる人は多くありません。

そしてこの帯こそ、Wh を書いていない商品が9割を占めます。 50,000mAh をうたう商品群にいたっては、Wh を書いているものが見当たりませんでした。数字が確認できないまま、規定を超えている可能性のあるものを買うことになります。

だから旅行用は、20,000mAh 以下(3.7V 換算で約74Wh)にしておくのが確実です。100Wh の境界からも、予備電池との合算の数え方からも離れられます。

旅行に持っていくなら 10,000mAh 前後

1泊から数日なら、スマホ2回ぶんの 10,000mAh で足ります。この帯なら 36〜38.5Wh です。100Wh にも 160Wh にも届かないので、個数の数え方も変わりません。

そして半固体である必要はありません。 従来のリチウムイオンでも、Wh を明記している製品はあります。

MOTTERU MOT-MB10001 10000mAh

ショップ:MOTTERU ダイレクト 楽天市場店

4.6(2,067件のレビュー)
¥2,990 税込・2026年7月時点の価格

説明文に「バッテリー容量36Whなので、飛行機に持ち込み可能」と書かれています。半固体をうたっていない、従来型のリチウムイオンです。 それでも Wh は確認できます。重さは約174g、保証は2年、JBRC の回収対象です。

出力は最大18W なので、ノートPCの充電には向きません。スマホとイヤホンまで、と割り切る製品です。「Wh が書いてあること」だけを条件にするなら、価格はここまで下がります。

◎ ここが良い

  • 説明文に「36Wh」を明記/重さ約174g
  • JBRC の回収対象で、処分の持っていき先が決まっている/保証2年

△ 気になるところ

  • 半固体ではなく従来のリチウムイオン
  • 出力は最大18Wで、ノートPCの充電には向かない

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同じ 10,000mAh でも、半固体をうたう製品は一般的な製品のおよそ1.6〜1.75倍の値段です。最大出力の中央値はどちらも 22W で、差が出ていません。この価格差が何に対するものかは、前半で書いた通りです。

機内で充電できなくなったと聞きましたが、本当ですか?

本当です。2026年4月24日から、機内での充電と給電が禁止されました。 ICAO の国際基準が改訂され、それを受けて国土交通省が告示を改正しています。

いま守ることは5つです

  1. 預け入れはできません。 必ず機内に持ち込みます
  2. 持ち込めるのは1人2個まで(160Wh 以下のものに限る)
  3. 機内でモバイルバッテリーに充電しない
  4. 機内でモバイルバッテリーから他の機器に充電しない
  5. 座席上の収納棚に入れない(座席ポケットなど、手元に置く)

3と4を合わせると、機内では実質的に使えません。 座席の USB ポートやコンセントから充電するぶんには問題ないので、長いフライトなら、その設備がある便かどうかを予約時に見ておくことになります。

そして5があるので、フライト中はずっと手元にあります。座席ポケットに入れっぱなしにするなら、厚みと重さが、そのまま扱いやすさを左右します。 5は2025年7月8日から入ったもので、いまも生きています。

航空会社によっては、これより厳しいルールを設けている場合があります。乗る前に必ず利用する会社のページを見てください。

CIO SMARTCOBY Pro SLIM SS 10000mAh

ショップ:CIO 楽天市場店

4.6(40件のレビュー)
¥6,281 税込・2026年7月時点の価格

厚さ約16mm で、USB-C×2+USB-A の3ポート。座席ポケットに入れても膨らまない厚みです。 機内で使えなくなった以上、選ぶ基準は出力より「手元に置いておける形かどうか」に寄ります。

ただし商品名にも商品説明にも Wh の記載がありません。 10,000mAh なので 37〜38.5Wh の見当はつきますが、これは自分で計算した数字であって、空港で示せるものではありません。飛行機に乗るなら、メーカーの製品仕様ページで Wh を確認してから買ってください。 この一手間を惜しむなら、上の2つのほうが確実です。

◎ ここが良い

  • 薄さ約16mm・USB-C×2+USB-A の3ポート
  • リコール時に原因の公表と返金まで行った実績があるメーカー

△ 気になるところ

  • 商品説明に Wh(ワット時定格量)の記載がない
  • 「燃えにくい」の根拠は自社試験で、条件は公開待ちの段階

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結局、どれを買えばいいですか?

ここまでに出した3つを並べます。見るところは商品名の安全表現と、Wh の記載です。

半固体・準固体を出している3社の代表機種
商品 価格(2026年7月時点) レビュー 電池の呼び方商品名の安全表現Wh の記載 リンク
MOTTERU MOT-MBSS10002 10000mAh ¥7,980 ★4.8(186) 準固体「発火リスクほぼゼロ」38.5Wh
オウルテック 準固体 10000mAh(Web限定) ¥4,980 ★4.7(96) 準固体断定なし38.5Wh
CIO SMARTCOBY Pro SLIM SS 10000mAh ¥6,281 ★4.6(40) 半固体系「燃えにくい」記載なし

→ 表は横にスクロールできます

迷ったらこれです

安全性と情報公開を重視するなら、MOTTERU の 10,000mAh。 保証は2年、JBRC の回収対象で処分先も決まっています。商品名の「発火リスクほぼゼロ」は判断材料に入れず、保証と処分先だけを見て選ぶ形になります。説明文には 38.5Wh も書いてあるので、飛行機に乗る予定があってもそのまま使えます。

半固体にこだわらないなら、同じ MOTTERU の従来型(MOT-MB10001)。 36Wh を明記していて、重さは約174g。価格は半固体モデルの半分以下です。スマホとイヤホンで足りる人は、ここで十分です。

飛行機に乗らないなら、CIO の薄型。 16mm という厚みは他にありません。ただし Wh が書いていないので、飛行機に持ち込む予定があるなら、メーカーの仕様ページを開く手間が加わります。

買う前に見る順番はこうなります。上から3つ目までで、ほとんどの失敗が消えます。

  1. 新しく作られたものを選ぶ。 半固体かどうかよりも、製造年やメーカーの品質管理体制のほうが安全性を左右します
  2. 処分の持っていき先があるか。 JBRC 加盟のメーカーなら、家電量販店のリサイクルBOXに出せます
  3. (飛行機に乗るなら)Wh が書いてあるか。 商品名ではなく仕様表を見ます
  4. その数字が mAh と合っているか。 mAh × 電圧 ÷ 1000 で検算します。合わないページは、説明文が使い回されている可能性があります
  5. 100Wh 以下か。 超えると個数の数え方が変わり、160Wh を超えると持ち込みも預け入れもできません

4について、実例を挙げておきます。MOTTERU の 20,000mAh モデルの説明文には、10,000mAh モデルと同じ「38.5Wh」が載っています。3.85V で 20,000mAh なら 77Wh なので、こちらは容量と対応していません。数字が書いてあれば終わり、ではありません。

なお PSE マークは、2019年2月以降マークのない製品は販売できないため、あって当たり前です。差がつく項目ではないので、確認は1秒で済ませてください。

よくある質問

「半固体」と「準固体」は違うものですか?

同じものを指して使われています。ほかに「半固体系セル」「半固体バッテリー」という書き方もあり、商品名には「半個体」という誤字や「固体電池」という表記も混ざっています。規格上の定義がないので、呼び方も揃っていません。売り場では「準固体」のほうが多く使われているため、探すときは両方の言葉で見てください。

半固体電池なら液漏れしませんか?

液漏れしないとは書けません。半固体は電解質をゲル状にして液体の割合を下げたもので、液体をすべて無くしてはいません。 無くすことを目指すのは全固体電池のほうで、こちらは市販のモバイルバッテリーではほとんど流通していません。半固体はその手前にある技術という位置づけです。

膨らんだモバイルバッテリーは、どう捨てればいいですか?

一般ごみには出せません。消費者庁は、膨れ・異常な発熱・異臭があれば直ちに使用をやめるよう助言しています。処分先は自治体の回収か、JBRC に加盟しているメーカーの製品であれば家電量販店などのリサイクルBOXです。買う段階でメーカーが回収の仕組みを持っているかを見ておくと、あとで探さずに済みます。

半固体電池なら、飛行機で別の扱いになりますか?

なりません。国土交通省の定義では、半固体電池もリチウムイオン電池の一種としてモバイルバッテリーに含まれます。JAL・ANA の手荷物ページにも「半固体」という区分は出てきません。持ち込める個数も容量の上限も、従来のリチウムイオンと同じです。

Wh が書いていないモバイルバッテリーは、持ち込めませんか?

JAL は「Wh数が確認できない場合は輸送できません」、ANA は「Wh が不明な場合は 160Wh を超える場合と同様に持ち込めません」と、それぞれ公式ページに明記しています。容量が小さくても、確認できなければ持ち込めないという扱いです。買う前に商品ページで探し、見つからなければ別の製品にするのが確実です。

50,000mAh のモバイルバッテリーは飛行機に持ち込めますか?

3.7V で換算すると約185Wh になり、160Wh を超えるため機内持ち込みも預け入れもできない計算です。しかもこの帯には Wh を書いている商品がほとんどありません。旅行に持っていくなら 20,000mAh 以下(約74Wh)にしておくと、個数の数え方も含めて規定から離れられます。

まとめ

「半固体」は売り場でいちばん目立つ言葉ですが、飛行機の扱いは従来のリチウムイオンと同じで、優劣も単純には言い切れません。半固体を選ぶメーカーもあれば、改良型リチウムイオンで安全性を高めるメーカーもあり、どちらが優れているとは言い切れません。値段は1.6倍前後になりますが、これは技術の優劣というより各社の工夫の違いによるものです。選ぶときは、半固体かどうかではなく、新しく作られたものか・保証があるか・処分先があるかという、確かめられるもので判断してください。

さらに、飛行機に持ち込む予定があるなら、Wh が書いてあるかも必ず確認してください。JAL と ANA は、確認できないものは運べないと明記しています。容量の大小は関係ありません。

ところが 30,000mAh 以上の商品は9割に Wh がなく、50,000mAh をうたうものには見当たりませんでした。しかも 50,000mAh は約185Wh で、規定どおりに読むと飛行機に持っていけません。旅行用なら 20,000mAh 以下、迷うなら 10,000mAh 前後にしておくと、個数の数え方が変わる帯に入らずに済みます。

規定は動いています。2027年1月以降は 100Wh に制限される可能性があると、JAL が公式に告知しています。この記事は2026年7月31日時点の内容なので、乗る前に必ず利用する航空会社の公式ページを見てください。

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